公団星の原団地
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完成:1972年(昭和47年)
戸数:2,247戸(賃貸エリア)
撮影:2013年4月
Googleマップ

公団堤団地に続いて、福岡の団地です。
堤団地は894戸でしたが、この星の原団地は2,247戸と実に倍以上。
この案内図からも、かなり大きな団地であることが伝わってきます。

団地にはバスでも行けますが、今回は他の団地巡りとの行程の関係で地下鉄の駅から徒歩で。
団地の南側にある野芥駅から15分ほど歩いてたどり着きました。
途中、歩道のない道もありましたが団地内は安心の歩車分離。

歩行者専用道を歩いていくと、ゾウの親子の壁画がお出迎え。

東側のエリアにはカモメの住棟壁画もありました。
かつて研ナオコは「かもめはかもめ ひとりで空をゆくのがお似合い」
と歌いましたが、こちらのカモメは4羽仲良く舞っています。

その壁画の向かい側にある大きな滑り台。
昇降用の階段と滑り台が一体化しています。

公園と住棟の間の芝生空間。
手入れしたばかりなのか、すっきりとしています。

東側エリアには団地銘板もありました。

団地中心部に近づくと、インパクトのある給水塔が見えてきます。

団地中心部には商店街やスーパー、集会所、公園などがありますが、そのまさに中心にあるのが給水塔。

爽やかな青い塔体に、上部にあしらわれた虹色のパターン。
カラフルな給水塔が多い福岡ですが、このデザインは星の原団地だけ。

さりげなくスピーカーが埋め込まれています。
福岡県の公団の給水塔の特徴はカラフルなこと、しっかりと考えられた配置、そしてこのスピーカーの埋め込み設置へのこだわりでしょうか。

給水塔周辺は立入り禁止になっていないので接近してみました。
この斜めの模様も他の給水塔ではあまり見たことがありません。

給水塔の前には階段状になった円形の空間があります。
ちなみにその奥にあるのはスーパーサニー。

今度はサニーの側から見てみました。
舞台みたいなイメージなんでしょうかねえ。

先ほどの写真で左奥に見えた34号棟には集会所がくっついています。

「星の原」というだけあって、集会所前の地面に星のイラストが描かれています。

給水塔の南側にあるこの棟だけは片廊下型。
1階は商店街になっています。

日本住宅公団から都市基盤整備公団まで何度も名称変更がありましたが、「公団」の二文字だけなら書き換えの必要はありません。賢いなー。
さすがに公団ではなくなった今ではもうこの手は通用しませんが。

再び給水塔へ。
給水塔の東側には公園が広がっています。
給水塔が見守っている感じがして良いですね。

公園内には、円形で先ほどと似ていますが今度は凹んだ空間がありました。
現在は水は張っていませんが、昔はプールだったそうです。

言われてみればこの庇付きのベンチもプールっぽい。

先ほどの公園をはじめ、団地内にはたくさんの子供がいましたが、そうなると必要になってくるのが保育園。
初期の団地では必ずしも保育園の設置が満足にできておらず問題になったそうですが、ここには団地の西側にその名も「星の原団地保育園」があります。

保育園の北側に少しだけある分譲棟は、花の壁画付き。

あまりに良い団地なのでついつい画像が多くなってしまいました。
“星の原”というロマンチックな名前に負けない、素敵な団地です。